【書き起こし】故、伊丹十三監督が語る脚本の書き方

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若い頃映画が好きで、映画監督になりたいと思って独学でシナリオを書いていた時期がありました。当時はまだネットが登場したばかりの頃で、情報収集が今のように簡単ではなく、独学だと本を参考にするぐらいしか方法がなかった。

その本も一般の書店では映画関係の本自体少なく、専門書店にでもいかないと、シナリオを書くのに参考になる本にはなかなかお目にかかれないような状態だった。

そんななか、テレビで伊丹十三監督が脚本の書き方を語るということで、ビデオに録画した。

何度も再生・一時停止を繰り返し、紙に書き写したものが以下のものである。

情報過多の現代においては、特段目新しい内容ではないが、資料的な意味合いでシェアしたいと思い記事にしてみた。

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ダメな脚本の書き方

こういう脚本を書こうと思う

メモをちょっと書く

頭からズーッと書いていく

正しい脚本の書き方

 

紙を3枚用意する。

映画は大体40〜60の出来事でできている。(もう少し沢山でもいい)

60の出来事の映画を作ろうと思ったら、1枚の紙に20ずつ出来事を書いて、それぞれを1幕、2幕、3幕とする。

各幕にクライマックスがある。

クライマックスを通り越すと、またちょっと平穏な状態になるんだけど、またややこしくなってクライマックスになる。

3幕というのはほとんど全部がクライマックスで、全体のクライマックスを成してて、全部がひっくり返るようになっている。

そういうふうな骨組みを作っている。

半年で脚本を書くとすると、大体5ヶ月ぐらい骨組みに使う。

骨組みが上手くいかないと絶対にダメ。

各1行づつに関して、セリフであるとか芝居であるとかは別にメモをとる。

骨組みが完璧だと思えたら最後に書く。

そしてセリフが書かれて脚本が出来上がったと、ヒッチコックも言っている。

最後にセリフを書く。それまで書いてはいけない。

映画の発端になる導入部がある。導入部があって、導入部に入るとその映画は最後まで行くしかないという導入部がある。

これは脚本の20ページぐらいまでにあったほうがいい。

重大な出来事があって事件がだんだん複雑になって、主人公が右か左か決断を強いられる。

それで最後に苦しい選択の結果、クライマックスがきてそれを主人公が乗り切って終わる。

クライマックスも設計しないで書き始めたってうまくいくはずない。

クライマックスと終わり方が5ヶ月かけるとしたら、そのうちの3ヶ月ぐらいクライマックスを設計しているといってもいい、クライマックスを設計したらそこから逆算して何も関係のないものを省いていく。

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30分のトーク番組だったと思うが、20年位前のことなので、番組名や司会が誰だったかは覚えていない。

短かいので、多分脚本の書き方に参考になりそうな部分のみ書き起こしたのだろう。

以下の作品は脚本が掲載されており、どのように書けばいいのか参考になりますよ。

「お葬式」日記

「マルサの女」日記

黒澤明 全集